Web-Tab - ウェブタブ

更新日時 2008-09-11 12:00:05

「ビッグバン」再現実験開始、地球への影響を恐れた住民が寺院に殺到-インド

【ブバネシュワル 9月10日 IANS】宇宙と質量の起源を解明する目的で造られた超大型粒子加速器「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」が10日、スイス・ジュネーブ近郊で始動した―実験では、宇宙誕生時の大爆発「ビッグバン」直後の状態が地球上で再現される予定だが、インド東部オリッサ州では「地球に悪影響が及ぶ」と懸念した住民が寺院などの宗教施設に押し寄せているという。

 実験に携わる科学者らは地球への影響はないとしているものの、同州では多くの住民が「実験がこの世の終わりをもたらす」との不安を抱いているようだ。

 州都ブバネシュワルに住む主婦Sanghamitra Biswalさんは、「実験が地球に悪影響を及ぼすとテレビ番組で言っていました。それで恐ろしくなって、神様に祈ることにしたんです」と語る。 Biswalさんは10日朝、夫や子ども3人と共にヒンズー教の寺院に参拝、断食も始めているという。「恐ろしい出来事を未然に防ぐことができるのは神様だけです。わたしたちの身の安全を願い、地球に何も起こらないようにと祈っています」。

 こうした動きはBiswalさん一家だけに限られたことではない。同州では各地で、地元の寺院などに大勢の住民が押し寄せる光景が目撃されている。またブバネシュワルにあるプラネタリウム「Pathani Samanta Planetarium」には住民からの問い合わせが殺到しているという。館長のSubhendu Patnaik氏は、「地球に危険が及ぶ可能性についての質問ばかりです。今回の実験はほかの科学的実験と同じで、何も悪い影響はないと答えています」と語る。

 LHCはフランスとスイスの国境をまたいで建設された、一周約27キロメートルのリング状の装置。地下52-183メートルのトンネル内に設置されている。運営するのは欧州合同原子核研究所(CERN)。

 構想30年、44億ポンド(約8300億円)を投じた今回の実験。ビッグバンから1兆分の1秒後の状態を再現し、物体に質量を与えているとみられる「ヒッグス粒子」や、宇宙の約2割を占める“暗黒物質”の有力候補「超対称性粒子」など宇宙誕生直後に生まれたとされる素粒子の発見を目指すという。(c)IANS

(2008年9月11日 一部修正)

関連記事
「27日、夜空に2つの満月が」 天文学者ら、火星接近にまつわるうわさを否定-UAE (2008-08-22 12:00:53)
中国第4の衛星打ち上げ基地「文昌宇宙センター」、年内にも建設開始へ (2008-08-22 08:00:50)
ハッブル宇宙望遠鏡に解けるか? 不思議な天体「Hanny's Voorwerp」の謎 (2008-08-07 18:00:31)
土星の衛星「タイタン」にエタンの湖を発見―米調査 (2008-08-01 18:00:53)
アマチュア科学者の情熱、「宇宙旅行用ロケット」試作品公開 来年9月打ち上げ予定−英国 (2008-07-03 15:00:49)
月の「ちり」で天体望遠鏡を造る?-米NASA研究 (2008-06-07 09:00:35)




PR